私の読書の履歴書3 中学生2

2018年9月15日

さて、中学校の時の読んだ本の続き。
古本屋に行くようになったのもこの頃だ。

ちなみに私が中学生の時といえば、ドラマは乳姉妹にポニーテールはふり向かない、少女に何が起こったか!など、いわゆる大映ドラマ全盛期。
他には、おそらく今は放送できないであろう、毎度おさわがせします、毎度おさわがせします2もあったなぁ~。
あぶない刑事に親子ゲーム、男女7人夏物語と男女7人秋物語、セーラー服反逆同盟、パパはニュースキャスター、プロゴルファー祈子など。

音楽ではチェッカーズ、中森明菜、桑田佳祐さんが結成したKUWATA BAND。みんながBOØWY(ボウイ)を聴いていている時、私は米米CLUBの「shake hip」や「sûre danse」を聴きながら、いいなぁこのバンドとか思ってた。
まわりがレベッカを聴いていた時、私はBARBEE BOYSを聴きながら、いや、見ながら、杏子さんの大人の色気にクラクラしていた。
友人の影響でオフコースと中島みゆきを聴きまくっていた。
尾崎豊、ザ・ブルーハーツってとまなくなるからこのへんにしておくよ。

映画はバック・トゥ・ザ・フューチャーにトップ・ガン、エイリアン2、スタンド・バイ・ミー、グーニーズ、ビバリーヒルズ・コップと、こちらも止まんなくなるから、あとはやめとく。

スーパーマリオブラザーズが発売されたり、8時だよ!全員集合が終了したり、岡田有希子さんが亡くなり、ドラゴンクエストが発売されて、ビートたけしがフライデーを襲撃し、チェルノブイリ原発事故が起きた。石原裕次郎が亡くなり、マイケル・ジャクソンとマドンナが来日し、PCエンジンが発売され、大韓航空機撃墜事件が起きた。
そういう時代だ。

えっと、前ふりが長くなってごめん。
そんな時代に私が読んでいた本の続きに戻ろう。

Contents

●夢枕獏

当時、伝奇小説と呼ばれるジャンルで、私のまわりで人気を二分していたのが、夢枕獏さんと菊地秀行さん。
夢枕獏さんのキマイラ吼・シリーズとサイコダイバー・シリーズ。菊地秀行さんのヴァンパイアハンター・シリーズだ。
私は夢枕獏さんの作品のほうが好みだった。

・キマイラシリーズ

1982年から、夢枕獏がいまだに続けているシリーズ。
いまだにと言ったのにはわけがある。
あとがきで何度も、あと◯巻で終わると書いていた次の巻で「もう少し必要だ」と言われるってのが数度。
不可抗力だけど、掲載雑誌が出版社の倒産や雑誌の廃刊などで、転々としていたり。
そうこうしているうちに、押井守さんがアニメ映画化するという話が出てきた(2018年現在)。

強くなりたいと願う少年、大鳳吼(おおとり こう)。
彼には秘められていた力があった。
吼が持つ力をめぐって……

えっと、話が長すぎて、複雑過ぎて、人間関係ごちゃごちゃで、テーマが壮大で、ここでは簡単にまとめられない。
でも、おもしろいのはまちがいない。
主人公の大鳳吼はじめ、多数の登場人物の感情、一人一人の物語がときに切なく、時に哀しく、そして激しいんだよ。

物語が完結したら、角川文庫版を大人買いして、最初から読み通すと決めている作品。

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・ねこひきのオルオラネ

今はなき集英社文庫コバルトシリーズの「ねこひきのオルオラネ」。
短編集『ねこひきのオルオラネ』『キラキラ星のジッタ』『こころほし てんとう虫』に収録されていた。

3匹の猫を弾く、オルオラネ。
雪の日にオルオラネと出会う人の物語を、ときにファンタジーに、ときに抒情豊かに、描いている。

コバルトシリーズを集めてもいいが、後に1996年にハヤカワ文庫から『猫弾きのオルオラネ 完全版』として、おるおらねの物語が一冊にまとまった。

どの話も好きなんだよなぁ。

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●星のローカス、ぶるうピーター

少年月刊チャンピオンに掲載されていた、小山田いくの作品。
星のローカスは、優柔不断な主人公・二木聡が、下宿先で成長していく物語。
同じ下宿にすむ長尾がときに優しく、ときに厳しく、星に関する知識や星座の神話に絡めた話をしながら、二木を導く。
内容もおもしろいし、良い作品なのだが、高校生が主人公で飲酒・喫煙シーンがなかなかの量で入っているので、今は掲載できないな、これは。

このマンガがきっかけで、ギリシア・ローマ神話を読んだなぁ、そういえば。

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ぶるうピーターは、少年週刊チャンピオンに掲載されていた。
女嫌いの主人公、明科一帆(あかしな かずほ)が、手違いで女子寮に入学するところから物語は始まる。
女子寮に男一人というと、何かを期待するかもしれないが、そんな展開にはならず、小山田いくさんらしく、青春と恋愛と成長が描かれている。

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『星のローカス』『ぶるうピーター』とも、最終巻を読み終わった後、最初から一気に読み返し、高校三年間で、さらに数度読み返した、私にとって思い入れの強いマンガ。

ちなみに、中学生で『星のローカス』『ぶるうピーター』を読んだせいで、高校は県外に行こうと真剣に考えたけど、けっきょくは徒歩でもよゆうで通える高校へ進学し、寮や下宿はおろか、電車通学もバス通学も経験したことがない。

●ギリシア・ローマ神話

中学校を卒業するまで、月刊『ムー』を毎月読んでいた。
ファミコンソフトの女神転生にはまった。
『星のローカス』にどはまりした。

というわけで、読みたいというよりは、読まなきゃいけないと思って読んだのが、岩波文庫の『ギリシア・ローマ神話』だ。

中学生だった私は、読後こう思った。
「神様もやってることは人間と変わんねぇじゃないか」

恋をしたり、嫉妬したり、人間関係じゃなくて神様関係で悩んだり、後先考えずに行動したり。

で、ここまで考えて、ふと思った。
逆だ。
神は自身に似せて人間を作ったんだ。
てことは、人間が神様みたいなことをしてるのは、当たり前っちゃ当たり前かってね。

まあ、やってることは人間以上だ。
ヘラクレスの12の難行なんて、人間には無理だ。まあ、最後は最後で残念な結果に終わってるけど。

イカロスの話は、あれ、人間の話だから。
だからイカロスは神にはなれずに、また、神じゃないから、落ちる。
っていうか、蝋で作った羽は熱に弱いって気づけイカロス。
ちなみに「勇気一つを友にして」という歌がある。その昔みんなのうたで知って、歌詞を暗記して歌っていた記憶もある。
短調の哀しいメロディで、イカロスの物語を歌っている。吟遊詩人ってこんな感じだったのかなと思う。
幼い頃は大好きな歌だったが、中学生でギリシア・ローマ神話を読んで、この歌を思い出した時、勇気と無謀の違いを知った。

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さて、今回はここまで。
余談もはさんだから、長くなったんだけど、中学生時代に読んだ本の話はまだ続く。
では、また次回。

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