バビロンの大金持ち – 著/ジョージ・サミュエル・クレイソン 訳/楡井浩一

2019年4月10日

Contents

■「なぁんだ、そんなこと知ってる、わかってる」
でも、やってないからお金が増えないたまらない。
そんな基本的で普遍で絶対な法則。

お金に関する本は、書店に行けば、どれを読めばいいのかわからないくらい並んでるんだよね。
そもそもお金とはなにかってのから、節約術、貯金の仕方、殖やし方、守り方。投資だって、投資の基本書から、月1,000円から始める方法とか3,000円からとか1万円からとか、暗号通貨(仮想通貨)の投資法とか。

私も何冊か読んだんだよ。なるほどと思った本もあったし、私にはまだ早かった本もあった。
で、以前から存在は知ってたけど、書店にないから読まずにいたのが、この『バビロンの大金持ち』なんだ。
お金を貯める・殖やす・守るための基本的なことを確認するにはもってこいの本なんだよ。

半世紀以上、世界中で読み継がれているのもわかる。

著者のジョージ・サミュエル・クレイソンは、元々はこの本を1冊で出したんじゃなくて、この本にある物語をひとつずつ、パンフレット形式で刊行していたんだ。
それが口コミで広がって、1冊の本になり、さらに広がって、世界中で翻訳されて、今でも読まれているんだよ。

中身はほんと、基本的なこと。けど、たぶん多くの人がやってないこと。
自己啓発本や成功哲学を読むたびに思うんだけど、当たり前のことしか書いてないんだよね。知ってる、わかってることばっかり。でも、じゃあ、書いてることやってるの?って聞くと、ほとんどの人がやってないこと。
そういうことなんだと思う。
どういうことかって?
あんな本読むだけ無駄だとか、他の本にも書いてたとか、それで成功するなら、お金持ちになれるならみんななってるって言うんなら、まずは自分でやってみたら?ってこと。

やったけどダメだったってのは、何かしら考え方や方法が間違ってるか、自分に都合よくねじまげてるか、あきらめたかなんだよね。たぶんだけど、やってダメだった人って、結果を早く求めすぎてるんじゃないかな?
結果がダメで、過程で何が良くなかったのか考えずに、分析せずに、感覚であれがたぶん良くなかったんだろうから、こうしてみようって、曖昧な考えでやり直してたり。

この『バビロンの大金持ち』に書いてることをちゃんと、そのとおりにやれば、大金持ちは正直厳しいかもしれないけど、そこそこのお金持ちにならなれることは、この本を読んで経済的に成功した人の多さからもうかがえる。

当然、お金持ち、お金持ちになることに興味がない、お金に困っていない人は読まなくてもいい本。
あと、お金に対する基本的な知識、態度ができている人も読まなくていいかな。
私は初心に帰るためにも、今後も読み返す時がある本だから買ったけど。

目次の後、もう少し内容に突っ込んで話そう。

■目次

まえがき
金貨にあこがれた男
バビロンの大金持ち
財布を太らせる七つの極意
幸運の女神に出会うには
金貨の五法則
バビロンの金貸し
バビロンの周壁
バビロンの駱駝承認
バビロン遺跡の粘土板
バビロンでいちばん幸運な男
バビロンの歴史のあらまし
訳者あとがき
解説

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■ふわっとした気持ちじゃできないよ。

さっきも話したけど、この本に書いてるのは基本的で不変なことばかりなんだけど、多くの人がやってないこと。

「収入の10分の1は何にも使わずに残す」
「収入の10分の2は、借金・負債の返済に充てる。借金・負債がないのなら投資に充てる」
はい、まずこの2つ、やる決意と覚悟がなきゃ無理。

でもこの2つ、お金を増やしたい、殖やしたいって人向けの本には、たいてい書いてることなんだよね。つまり、これができなきゃ、あなたのお金に対する姿勢や考え方は今のままで、あなたの人生も今のお金の使い方のままだってことだよね。
ああ、いやいや、わかってるって、私もだから。

生活レベルを落とすのって、それだけでも覚悟が必要で、覚悟や決意って人間、なるべくしたくないもの。
と言ってると、すべては今のまま。

食費、これ以上削れない?ほんとに?スイーツ食べなくても人間生きていけるよ。
500ml以下のペットボトルや缶コーヒー買ってない?あれ、コスパ悪いよ。
コンビニで買い物する習慣ついてない?ほぼ定価だよ。
ポイント貯めるために買い物してない?クーポン使わなきゃいけないからって、買い物してない?これって本末転倒だって気づいてる?

今よりも寝る時間を1時間以上早くして、起床時間をそのぶん早くできない?電気代の節約になるよ。
スマホのプランの見直し、保険の見直し、やれることはいろいろある。
本だって、古本屋行ったりネットの古本さがして、小説も含めて、小説以外のものも古典や文学読んでみたら?1冊数100円~500円くらいで教養は身につくし、いろんなモノの見方も身につくし、いいことばかりだよ。

私は過去、数度経済的危機になったことがあるけど、そういうときでも本は読みたかった。だから、図書館で読んだり借りたり、古本屋で買ったりしたよ。某全国チェーン店ではなくて、個人経営の古本屋にいけば、数十円で売ってたりするときもあるからね。まあ、背表紙は色褪せて、小口もページの四方数ミリも黄色くなってる本だけど。それでも文章が読めればそれでよかった。
で、お金が足りないときに借りたり買ったりしてるから、よけいに熱心に読むんだよ。だからあの頃に読んだのが古典や文学で良かった。
ドストエフスキー、トルストイ、スタインベック、古事記、日本書紀、芥川龍之介、太宰治、雨月物語、南総里見八犬伝、フィッツジェラルド、モーム、サリンジャー等、その他にもいろんな本を読んだ。
お金に少しでも余裕があって、本屋に行ってもおそらく選ばなかった本ばかり読んでた。

この頃があったから、今では本屋に行っても、読んでない文学や古典は買うし、読んだことがない国の人の本も興味だけで抵抗なく読めるようになった。

あ、いや、違うよ、だから私には教養があるんだよって言ってるんじゃないから。
倹約するにも仕方があるよって言いたいんだから。

食事だって、節約・倹約しつつ、必要な栄養素を取る方法はある。調べればいくらでも出てくる。

けっきょくは習慣なんだよね。

殖やす方法は、知らないなら投資の本を30冊でも読めば基本的な考え方や投資法は理解できる。ここで楽しようと思うと失ったり溶かしたりするよ。

私が一番大事だと思うのは守る方法。
これも基本的で普遍のことは、この本にちゃんと書いてる。

というわけで、私は次の収入から、収入の10分の1を死守することにする。
って決めれば、これまでいかに浪費してたか、消費をおさえてなかったかが見えてくるよ。
あぁ、あれとあれだなぁ、まずは。

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