私の読書の履歴書 誕生~小学生

2018年9月15日

Contents

■記憶にある、最初に出会った本

私の家は、経済的には中の下あたりだった。
公営住宅に住んでいたし、風呂がついていなかったから銭湯に行ってた。それも毎日じゃなくて2日もしくは3日に1回。
おもちゃは、誕生日など年に数回買ってもらった。
記憶に残る前から、ブロックは大量にあった。

遊びは、外で友達とかくれんぼや缶蹴り、虫取り。山や原っぱを探検。
遊ぶ友達が見つからないときも、一人で外に出て、探検していた。

雨の日は家の中でブロックを組み立てていた。あとはテレビ。

3歳のときだったと思う。
親が絵本を数冊買ってきた。
世界童話全集的な絵本だ。

こんなの↓

それが記憶にある、最初に出会った本。
『しあわせのあおいとり』『あかずきんちゃん』『うらしまたろう』『ももたろう』『きんたろう』
すべてひらがなだ。

次が学研の図鑑。
私が持ってるのは旧版。今はこれ↓

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字は読めなかった。漢字にはふりがながなかったから。
虫、海の生き物、植物、動物、宇宙、飛行機・ロケットなどの絵や写真をただただ眺めていた。
カタカナを覚えた頃には、名前も覚えた。

親はおもちゃよりも安い本を私に買い与え、私はまんまと本を読んで楽しんでいたのだ。

■小学校低学年

小学校に入学して感動したのは図書室と理科室だった。

理科室にある、名前も知らないガラスの入れ物、なんとなく危険を感じる薬品のにおい。標本、体内の臓器と筋肉が描かれた縦長のポスター。

そして、図書室の本の量。
三方は本棚に本が埋めつくされ、黒板の両脇にも本棚。
入り口の反対側の窓の下に置かれた低い本棚が低学年用。黒板の両隣は図鑑や辞書。入り口の沿ったコーナーは中学年用。残りの壁が高学年用だった。

低学年用には私が読んできた童話や名作や定番の絵本。
読んだことがないものを、放課後に読んでから帰ったりしていた。
けど、今思い出しても、残っている本がない。
童話や昔話も、本よりもテレビで見ていた「日本昔ばなし」やNHKの人形劇や影絵の印象しかない。
記憶にあるのは、家にあった本ばかりだ。

低学年の記憶は、学校にいたときのことと、外で遊んでいたことと、アニメと今で言うNHKのEテレ(私の世代は教育テレビって言ってたけど)だなぁ。

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■小学校中学年

この頃の本の記憶は、はっきりしている。
シリーズものを読んでいた。

まずは江戸川乱歩の少年探偵団シリーズ。

これ、文庫版で復刻してるんだ。懐かしい。
ちなみに、ポプラ社からは装丁を一新した児童書版も出ている。

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怖いやら薄気味悪いやらな感じと、少年探偵団の活躍と、明智小五郎がかっこいいのとで、好きだったな。
人気があったから、次を読みたくても借りられてたこともよくあった。

次はシャーロック・ホームズシリーズ。

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なるほど。赤毛同盟は、児童書ではなぞの赤毛クラブになるのか。
当時の私が一番好きだったのはバスカヴィル家の犬だったな。これだけはシリーズの中で唯一3回読んだ記憶がある。

そしてルパン。
ルパン三世じゃなくてアルセーヌ・ルパン。

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ルパンは、ちょっと大人な感じがした。
かっこつけた言い方するとスタイリッシュだった。

少年探偵団は自分に近い年齢の子たちが活躍していておもしろかったし、シャーロック・ホームズはホームズが解決する場面がかっこよかった。
ルパンはね、全体通しておしゃれな感じがしたというか、やっぱそう、スタイリッシュだったな。

というわけで、今回はここまで。
次回は、小学校高学年と中学生のときの読書の履歴書。

追記 思い出した作品があるので追記しておく。 っていうか、なんで思い出さなかったんだろう?大人になっても読んだ作品なのに。 小学校4年生のときに芥川龍之介の『杜子春』と『蜘蛛の糸』を読んだ。 楽天ブックスはこちら – くもの糸/杜子春新装版 芥川龍之介短編集 (講談社青い鳥文庫) [ 芥川龍之介 ] 両作品とも読後に思ったのは「こんな大人にはならない」だった。 杜子春も『蜘蛛の糸』のカンダタも、我欲に走り、アンハッピーエンディングを迎えるからだ。 大人になってから、新潮文庫版を読み返した。 あのときの自分に謝ったよ。ごめんよって。 で、他にも思い出したのがある。 『雨月物語』だ。 楽天ブックスはこちら- 雨月物語 悲しくて、おそろしいお話 (講談社青い鳥文庫) [ 上田 秋成 ] 上田秋成が書いた読本だが「蛇性の淫」が印象に残っている。 はじめ読んだときは、なんだか不思議な話だなくらいだったが、やけに気になったので、3回読み直した。そして、あくまでも当時の私が思ったことだけど、女の人、幽霊だったんだ。でも、なんかかわいそうな幽霊だなという感想を持った。 同じく上田秋成が書いた『春雨物語』もあったが、こちらは当時の私には難しかったのか、読んだ記憶はあるが、内容の記憶がない。あの時、興味を持たなかったせいか、その後も今に至るまで読んだことがないな、そういえば。

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