メモの魔力 – 前田裕二

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■とりあえずメモしとけ

メモをとる習慣はない。
で、なんでこの本を読んだのかというと、この本が売れていて気になっていたってことと、何か今までやったことがないことをやろうと思ったからなんだ。

プロの作家はメモをする人が多い。ちょっと考えれば理由はいくつか浮かぶ。あなたもプロの小説家がなんでメモをする習慣がある人が多いのかってことを考えてみればいい。

この本の著者の前田裕二はもちろん、本の中に書いているけど秋元康さん、堀江貴文さんも、ふだんからそうとうメモをとっているらしい。
以前このブログに感想を書いた外山滋比古さんもあらゆることをメモしていることを『思考の整理学』で書いている。

なぜメモするのか。
記憶せずに記録することで脳にスペースを確保しておくため。
いつ役に立つかわからないけど、忘れてしまっては必要な時に思い出せない事態を防ぐため。
と、この他にも理由は見つけることができるけど、前田さんは各章のタイトルにあらわしている。
つまり、日常をアイデアに変えるためであり、思考を深めるため、自分を知るため、夢をかなえるため、そして生き方であると言ってる。

どういうメモの仕方をすればよいのかは本を読んでほしい。
この本を読んで、このやり方はふだんはできないなんて思ったら、それはまちがいだ。
道を歩いている時、テレビや映画を観ている時は、いわゆるメモ帳にメモをするだけでいい。本を読みながらメモをするのは、読みを中断するので嫌だというのなら、付箋を貼っておけばいい。
そして、時間を作って、改めてメモしたことを、この本に書いているやり方でノートに書くんだ。
会議や誰かと話しているときだったら、この本のやり方でいけると思うんだけどね。

前田さんが繰り返し言ってるのは、具体的なことをメモしたら、それを抽象化させて、転用させ、行動に移すことだ。
気になったこと、気になったもの、興味を惹かれたものや出来事をとりあえず書いておく。
そして、それらがなぜ気になったのか、興味を惹かれたのかとつっこんで考えて抽象化させる。抽象化したものを自分のやろうとしていること、やりたいこと、日常、生き方に転用させるにはどうしたらいいのかを考える。
で、じっさいに行動=やってみるってことだ。

ただし、これをやるためには自分を知ること、自分の軸を知ることが大事だとも言ってる。やりたいことがない、自分の軸なんてわからないって人も安心を。根性と忍耐が必要だけれど、巻末に特別付録で「自分を知るための自己分析1000問」がある。
1000問すべてやらなくてもいい。100問だけでもやってみるといい。きっと、今まで見えなかった自分が見えてくる。

私はこの本を読み終わってすぐに、メモ帳と4色ボールペンを買いに行った。
メモ帳なんてかければいいと思っていたけれど、本に書いているとおりに、自分が持ちたい、欲しいと思ったメモ帳を選んだ。
そして、メモすることを始めている。

夢をかなえるために。自分を常に見つめ直すために。
でも、1つ大きな問題がある。
習慣化するってことだ。
目次のあとに話そう。

■目次

序章 「メモの魔力」を持てば世界に敵はいない
第1章 メモで日常をアイデアに変える
第2章 メモで思考を深める
第3章 メモで自分を知る
第4章 メモで夢をかなえる
第5章 メモは生き方である
終章 ペンをとれ。メモをしろ。そして人生を、世界を変えよう
特別付録 自分を知るための【自己分析1000問】
巻末特別企画 SNSで募集した「人生の軸」

■いかに習慣化するか

多くの自己啓発書を読むと書いているんだけど、夢をかなえるためにも、成功するためにも、自分を変えるためにも、必要なのは、
今の自分の良くない習慣を捨てて、良い習慣を身につけることだ。
これはまちがいない。

では、どういう習慣を身につけるかってのは、100年以上、数十年売れ続けているロングセラーの自己啓発書を読めば書いている。できれば第一次世界大戦以前の本がいい。理由は、第一次世界大戦後の自己啓発書は、表面のテクニックにとどまっていることが多い。もちろん中には良書もある。
けど、見つけやすいのは、第一次世界大戦前に刊行され、今でも書店の棚に並んでいる本だ。

って、脱線したから話を戻そう。
メモを習慣化するにはどうしたらいいか。

これもこの本に書いてある。
1つだけ言うと、簡単なことだ。
役に立つかどうか、字や文章を間違ってもかまわずに、とにかくメモすること。

メモする行為そのものを習慣にしてしまえば、あとは時間を作って、本に書いてある方法でノートに書けばいい。

歩いている時にメモしたいなら、スマホのアプリを開いて、声でメモすればいい。
それができるアプリもたくさんある。
AndroidのGoogleが提供しているkeepメモも、スマホに話したことをテキストでメモにすることができる。
スマホを正面に持ってきて話すのが恥ずかしいのなら、アプリを立ち上げたら、電話するように耳に当てて話せばいい。
はたから見れば、スマホで電話しているようにしか見えないから。

ただし、スマホやPCにメモしたことは、必ず紙に手書きで書き写そう。
手書きってのがミソだ。

小説家の方の中には、ワープロが普及した時にワープロで書いたけど、何かが違うと手書きに戻した人がいる。
字が下手だから、手書きで小説を書き、草稿から改稿して決定稿にしてから、その決定稿をワープロで打っていた人もいる。
ワープロがパソコンになっても同じだ。

村上龍さんがなにかの本に書いていたか、インタビューで答えていたんだけど、ワープロやパソコンで書くのと、手書きで書くのとでは、脳を使っている場所が違う感じがすると言っていた。
そこに違和感を感じて、村上龍さんも小説を書くときは手書きに戻したっていう記憶があるんだけど、違ってたらごめん。

私はまだ始めたばかりだから、習慣化までは至っていないけど、このまま続けて、習慣化する。
あなたも、メモを習慣化させて、この『メモの魔力』に書いているやり方で、抽象化→転用→行動することで、
・自分の軸を見つけ、
・自分がやりたいこと、夢、目標を見つけ、
・目にする情報すべてをアイデアする
ってことをやってみてはどうだろう?

これって、自分の人生を良いものにしていくってことなんだからさ。

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