伝え方が9割 – 佐々木圭一

2018年3月7日

Contents

■ここぞという時、言葉を強調したい時、
話を聞いてほしい・読んでほしい時に役立つ本■

 最初に言っとくと、最近ビジネス書で「マンガでわかる」っていう本が多いけど、個人的にはあれは読まない。自分にとって大事なことが削られているかもしれないって思うと、最初っから元の本を読んだほうがよっぽどいい。
 というわけで、今回のおすすめ本。
 コピーライターとは、キャッチコピーを書く人だと勘違いしている方もいるみたいだけど、正確には、あらゆる広告のキャッチコピーと文章を書く職業。
 あらゆる広告というのは、いわゆるテレビCM、雑誌の広告、インターネットの広告に加えて、政府や地方自治体の広報の仕事もしたりする。

 著者の佐々木圭一さんは、ソニー「プレイステーション」のヒット広告を手がけたり、アメリカの広告賞One Show Designで日本人コピーライター初のゴールド賞を受賞された方。
 そんな佐々木さんが、私たち一般の人が日常や仕事でも使える「言葉の伝え方の技術・魔法」をわかりやすく教えてくれるのが本書だ。

■目次
第一章 伝え方にも技術があった!
    なぜ同じ内容なのに、伝え方で「イエス」「ノー」が変わるのか?
第二章 「ノー」を「イエス」に変える技術
    あなたがこれからする頼みごとに「イエス!」をもらう具体的な技術
第三章 「強いコトバ」をつくる技術
    感動スピーチも、映画の名セリフも、こうやればつくれる

 スマホやパソコンで、ふと見た広告が気になって、タップやクリックをしたことない?
 何が気になったのか?画像?それとも言葉?両方?
 ニュースサイトの見出し、週刊誌の見出し、新聞の一面の見出し。
 ブログのタイトルもだけど、これらは一行の短い言葉で、いかにタップ、クリックをしてもらうか、考えられている。
 いつもなら気にもしないのに、見出しのタイトルを読んだら気になって、読んだニュースや記事はない?

 佐々木さんは、こういう言葉は作れるとおっしゃっています。

 今や、LINEやTwitter、FacebookなどのSNS、ブログ等、個人がインターネット上で玉石混淆の情報を公開している。日記もあれば、仕事に関すること、気になったニュース・サイトのシェア等、様々だけど、どうすれば、読んだ人が思わず気になって、クリックしてしまうのか?
 同じ頼みごとをしているのに、Aさんは断られたのに、Bさんは断られないのはなぜか?
 プレゼンや司会、演説、スピーチなどで、同じことを言っても、「強いコトバ」と「弱いコトバ」がある。では「強いコトバ」を作るにはどうすればいいのか?

 これらを教えてくれる。

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■読後の感想■

 ただし、作り方を教えてくれるだけだから、実際に作るのは、もちろんこの本を読んだあなた。

 なんでもそうだけど、習ったからすぐにうまくなるなんてことはない。自転車、補助輪を外した時、一発目ですぐに走れた?
 算数や数学、法則を学んで、すぐに応用問題を解けた?

 この本を読んだからと言って、すぐに頼み事が断られなくなったり、聞いている人に響く「強いコトバ」を作れるようにはならない。絶対にそんなことはない。センスがあるなら別だけど。
 しかし、やり方を覚えた今、自分なりに何かをつかむまで、繰り返し取り組むことが大事。

 才能やサンスがある人は、たしかに有利だ。しかし、自分には才能もセンスもないと思っていても、この本を読んで、練習し、じっさいの場面で使う。失敗してもいいから使う。使って、だめだったら、またチャレンジする。何が良くなかったのか、他にいい言葉がなかったか、本に書いている技術を使って、自分の頭で考えて、やり続けることで、いつのまにかあなたにも、今よりは力がついているはず。

 冒頭には「手帳にはさめる超縮小版『伝え方が9割』」という、切り取って持ち歩ける、本書の要点をまとめたものがある。

 私はこの本を読んでから、テレビ・インターネット・新聞・雑誌で、私自身が気になった広告や見出しの言葉をメモしたり覚えるようにした。
 本を買うときも、帯の言葉は気になる言葉が多くない?
 もちろん、本の中の文章にも、気になる言葉、強いコトバがある。

 こうしてブログを書いている身だ。
 これからも読み返すのは確実な一冊に出会った。

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