お金の流れで読む日本と世界の未来 – 著/ジム・ロジャーズ 訳/大野和基

Contents

■思い込み、偏見を取っ払って世界を見る重要性

第1章に大いなる可能性を秘めた日本とあるけど、それは可能性を秘めているってことであって、ジム・ロジャーズが言いたいのは「このままじゃ日本、やばいよ」ってことなんだ。
少子高齢化でありながら子供を生みたいと思う状況にない、海外の人を受け入れるのに抵抗がある。じゃあどうするの?っていうことだ。
私は今40代で、結婚歴はなく子供はいない。少子高齢化に加担している1人だ。その点は申し訳ないんだけど、10代の頃から結婚願望がないのが理由なんだけどね。
それはともかく、日本がこのままでいいはずはなく、この先どうしたらいいのか?ジム・ロジャーズはいくつかのヒントをちゃんと与えてくれている。
そして、読んだ感じ、私が思っていたことと合っていた。っていうか、日本人ならちょっと考えれば同じ答えに行き着くと思う。問題はやるかやらないかであって、やらなければ日本の将来はやばい。

第2章以降は、これからはアジアとアジア周辺の国が世界を牽引すると述べている。
中国、朝鮮半島、ベトナム、ロシア、インド。そこに日本に名前はない。
なぜこれらの国々が世界をリードするのかってことも、ちゃんと書いてある。

新書だから内容が薄い、もっと深く、もっと詳しく教えてほしいなんて思うのは、間違いだ。
手取り足取り教えてほしいと思うのではなく、自らの頭で考え、必要なスキルを手に入れ、必要だと思うことをやる。
何も考えず、教えてほしい、そのとおりにやるからってのは、思考停止・思考放棄でしかない。

ジム・ロジャーズが投資をする際にやっていることにも書いてるんだよ。
徹底的に調べるんだって。

この本は、今読むべき本だ。
そして、あなたが10代20代なら、ぜひとも何らかの行動をとってほしいし、何らかの行動を取る準備をしてほしい。
30代以降でも、やれることはある。
感情ではなく、理性で見て、考えよう。

■目次

はじめに
序章 風はアジアから吹いているーーただし、その風には「強弱」がある
第1章 大いなる可能性を秘めた日本
第2章 朝鮮半島はこれから「世界で最も刺激的な場所」になる
第3章 中国ーー世界の覇権国に最も近い国
第4章 アジアを取り囲む大国たちーーアメリカ・ロシア・インド
第5章 大変化の波に乗り遅れるな
第6章 未来のお金と経済の形
おわりに

■否応なく世界も日本も変化する

これまでの価値観が通用しなくなる。
こういう言葉を見たり聞いたりしはじめたのは、数年前からだ。
わかりやすいところでいうと、スマホの出現で生活は変わった。
電子マネーなんてのはSFでしかなかったんだから。
しかし、今後、電子マネーやバーコード支払いができなければ、困ることになっていく。
まだ困りはしないだろう。損はするかもしれないけど。

では、他はどうだろう。
コンビニ、運送業、建築業、介護と福祉は、今のままではこれからますます人手不足になっていく。
今だって不足してるんだから。
現在40代の私が、この先20年30年生きていたら、どうなるんだろうっていう不安しかないよ。
今から何らかの手を打たないとやばい。
やばいしか言ってないけど、本当にやばいんだからさ。

人手不足を補うのは、革新的な技術が開発されるか、海外の人を快く受け入れるかのどちらかだ。
海外に出て暮らすのも選択肢のひとつだけど、そのためには言葉や文化、風習を知らなければいけない。
経済的なことだって調べなければいけない。
そもそも、行こうと思っている国が日本人を受け入れてくれるのかどうか、歴史的に親日なのか反日なのか。
調べることも覚えることも多い。
だって余生を過ごすんだから、慎重に選ばなきゃね。

いや、このまま日本で暮らす、生きるっていうんなら、それはそれで覚悟を決めなきゃいけない。
老後どうする?
日本はこのままでは、犯罪率も上がっていく。警官になりたい人も減ってるからね。
経済的な格差もますますひらいていく。

そして時代の変化は止まらない。

私が今までの半生でやっときゃよかったの思っているのは、英語・中国語をある程度でも話せるように勉強しなかったことだ。
欲を言えば、朝鮮語、スペイン語も覚えておけばよかった。
この本を読んで改めて深く反省してる。

読み終わった後、反省だけで終わるわけにもいかないので、やらないよりは少しでも、少しずつでもやったほうがいいと思って、英語と中国語の勉強を始めた。
中国語はまるっきり最初っからなので、さすがにやめたくなる気持ちが毎日訪れるけど、そうも言ってられない。
今からならまだギリギリなんとかなる。そう信じて日々、勉強してる。

起業するのはいまのところ考えていない。
それは誰かにお任せする。
起業は私には合わない。40年以上生きていれば、そのへんの分別はつく。
ただし、あなたが10代20代なら話は別だ。
まだまだやり直しはきくし、自分の可能性を狭くしちゃいけない。やらないとわからない世代なんだから。

あなたの人生、あなたの将来の話だ。
私の人生、私の将来の話だ。
そして、世界と日本の将来の話だ。

この本を読んで、自分にできることは何か、自分がやりたいことは何か、やるべきことは何か、じっくり考えてほしい。
そして、行動に移してほしい。

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